古典和歌stream

新古今和歌集 - 式子内親王

生きてよも明日まで人もつらからじ
この夕暮れを問はば問へかし

私は明日まで生きてはいまいから、あの人もまさか明日までつらく当たることはできまい。訪ねるというのなら、この夕暮れのうちに訪ねてほしい。

詳細を見る

新古今和歌集 - 慈円

暁の涙や空にたぐふらむ
袖に落ちくる鐘の音かな

暁の別れの涙が、空に響く鐘の音と連れ立っているのだろうか。袖に落ちてくるように聞こえる鐘の音であることよ。

詳細を見る

新古今和歌集 - 西園寺公経

つくづくと思ひあかしの浦千鳥
波の枕になくなくぞ聞く

つくづくと恋のもの思いに夜を明かし、明石の浦の千鳥の鳴く声を、波を枕にした旅寝で、泣く泣く聞いている。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原定家

尋ね見るつらき心のおくの海よ
潮干の潟のいふかひもなし

尋ねて見るあの人のつれない心の奥は、奥の海のようなものだ。潮の引いた干潟に貝もないように、何を言っても甲斐がない。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原雅経

見し人の面影とめよ清見潟
袖にせきもる波の通ひ路

かつて逢ったあの人の面影を、引き止めておくれ、清見潟よ。関所を守るように袖に寄せては涙をせき止める、波の通い路で。

詳細を見る

新古今和歌集 - 俊成卿女

ふりにけり時雨は袖に秋かけて
言ひしばかりを待つとせしまに

時雨は袖に降りしきり、我が身は古びてしまった。秋になったらと言ったばかりのあの言葉を、待とうとしていた間に。

詳細を見る

新古今和歌集 - 俊成卿女

通ひ来し宿の道芝かれがれに
跡なき霜の結ぼほれつつ

あの人が通ってきた宿の道の芝草も枯れ枯れになり、訪れも途絶えがちとなって、足跡もない霜が結ぶように、私の心も晴れずにふさぎこんでいる。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原定家

白妙の袖の別れに露落ちて
身にしむ色の秋風ぞ吹く

共寝した白い袖を分かって別れる朝、涙の露がこぼれ落ち、身にしみとおる色をした秋風が吹いている。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原家隆

思ひ入る身はふかくさの秋の露
頼めし末や木枯らしの風

深く思いつめるわが身は、深草の野に置く秋の露のようなものだ。あなたがあてにさせた約束の行く末は、その露を吹き散らす木枯らしの風なのだろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 慈円

野辺の露は色もなくてやこぼれつる
袖より過ぐる荻の上風

野辺の露は、わが袖の涙と違って、色もないままこぼれたのだろうか。袖を吹き過ぎてゆく荻の上風よ。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原公衡

恋ひわびて野辺の露とは消えぬとも
誰か草葉をあはれとは見ん

恋に思い悩んで、野辺の露となって消えてしまったとしても、誰がその草葉をあわれと見てくれようか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 源通具

問へかしな尾花がもとの思ひ草
しをるる野辺の露はいかにと

尋ねてほしいものだ。尾花の根もとの思い草がしおれている野辺の、その露はどうしているかと。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原俊忠

夜の間にも消ゆべきものを露霜の
いかに忍べと頼めおくらん

一夜のうちにも消えてしまうはずの露霜のようなわが身なのに、どのように耐え忍べといって、あなたは先々をあてにさせておくのだろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原道信

あだなりと思ひしかども君よりは
もの忘れせぬ袖の上露

はかないものだと思っていたけれども、あなたよりはよほど物忘れをしない、袖の上に置く露であることだ。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原元真

同じくはわが身も露と消えななん
消えなばつらき言の葉も見じ

同じことなら、わが身も露のように消えてしまってほしい。消えてしまえば、あなたのつらい言葉も見ずにすむだろう。

詳細を見る

新古今和歌集 - 和泉式部

今来んといふ言の葉もかれゆくに
夜な夜な露のなにに置くらん

「今すぐ行こう」という約束の言葉さえ枯れ葉のように途絶え、心も離れてゆくのに、夜ごとに涙の露は、何のために置くのだろうか。

詳細を見る