古典和歌stream

新古今和歌集 - 弁

過ぎにける世々の契りも忘られて
いとふ憂き身の果てぞはかなき

過ぎ去った幾世にもわたる契りも忘れられて、厭わしく思うこのつらい身の行く末が、なんともはかない。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原俊成

思ひわび見し面影はさておきて
恋せざりけん折ぞ恋しき

思い悩んだ末に、かつて逢った人の面影のことはさておいて、恋をしていなかったころの自分がかえって恋しい。

詳細を見る

新古今和歌集 - 相模

流れ出でんうき名にしばし淀むかな
求めぬ袖の淵はあれども

世間に流れ出るであろうつらい浮き名を思って、しばらくためらっている。求めもしないのに、袖には涙の淵ができているけれど。

詳細を見る

新古今和歌集 - 馬内侍

つらからば恋しきことは忘れなで
添へてはなどか静心なき

あなたがつれないのなら、恋しい気持ちは忘れもせずに、そのうえどうして私の心は落ち着かないのだろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 馬内侍

君しまれ道の行き来を定むらん
過ぎにし人をかつ忘れつつ

よりによってあなたが、道の行き来を定める役を務めるというのか。過ぎ去った人のことは片端から忘れながら。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原仲文

花咲かぬ朽木の杣の杣人の
いかなるくれに思ひ出づらん

花も咲かない朽ち木ばかりの杣山の杣人のような私を、あなたはどのような暮れに、どのような榑のために思い出したのだろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 源経信母

おのづからさこそはあれと思ふ間に
まことに人の訪はずなりぬる

たまたまそういうこともあるだろうと思っているうちに、本当にあの人は訪れなくなってしまった。

詳細を見る

新古今和歌集 - 平教盛母

ならはねば人の訪はぬもつらからで
悔しきにこそ袖は濡れけれ

あなたの訪れに慣れてはいないので、訪ねてくれないこともつらくはない。ただ悔しさのために、袖は涙に濡れるのだ。

詳細を見る

新古今和歌集 - 皇嘉門院尾張

嘆かじな思へば人につらかりし
この世ながらの報いなりけり

嘆くまい。思えば、かつて私が人につれなくした、そのことへのこの世のうちでの報いなのだった。

詳細を見る

新古今和歌集 - 和泉式部

いかにしていかにこの世にあり経ばか
しばしも物を思はざるべき

どのようにして、どのようにこの世に生きながらえたなら、ほんのしばらくでも物思いをせずにいられるのだろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 清原深養父

うれしくは忘るることもありなまし
つらきぞ長きかたみなりける

うれしいことならば、忘れることもあるだろう。つらいことこそが、いつまでも残る形見なのだった。

詳細を見る

新古今和歌集 - 素性

逢ふことのかたみをだにも見てしがな
人は絶ゆとも見つつ偲ばん

せめて逢瀬の形見だけでも見たいものだ。あの人との仲は絶えてしまっても、それを見ながら偲ぼう。

詳細を見る

新古今和歌集 - 小野小町

わが身こそあらぬかとのみたどらるれ
問ふべき人に忘られしより

わが身こそ、以前の自分ではない別人なのではないかとばかり、迷い疑われる。訪ねてくれるはずの人に忘れられてからというもの。

詳細を見る

新古今和歌集 - 大中臣能宣

葛城や久米路に渡す岩橋の
絶えにしなかとなりや果てなん

葛城の久米路に架け渡そうとした岩橋が途中で絶えてしまったように、私たちも途絶えた仲となり果ててしまうのだろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 大中臣輔親

今はとも思ひな絶えそ野中なる
水の流れは行きて尋ねん

もうこれまでと、思いを絶やさないでおくれ。野中にある水の流れは、たどって行って尋ねよう。

詳細を見る

新古今和歌集 - 伊勢

思ひ出づや美濃の小山の一つ松
契りしことはいつも忘れず

思い出してくれるだろうか。美濃の小山の一本松のように変わらずに約束したことを、私はいつも忘れずにいる。

詳細を見る