古典和歌stream

新古今和歌集 - 小野篁

数ならばかからましやは世の中に
いと悲しきはしづのをだまき

私が人並みの身であったなら、こんなことになっただろうか。世の中で本当に悲しいのは、倭文の苧環のように賤しい身であることだ。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原惟成

人ならば思ふ心を言ひてまし
よしやさこそはしづのをだまき

人並みの身であったなら、思う心を打ち明けもしようものを。ええ、ままよ、どうせ倭文の苧環のように賤しい身なのだ。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

わが齢衰へゆけば白妙の
袖の馴れにし君をしぞ思ふ

わが年齢が衰えてゆくので、白い衣の袖が着なれるように慣れ親しんだあなたのことを、しきりに思うことだ。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

今よりは逢はじとすれや白妙の
わが衣手の乾く時なき

これからはもう逢うまいとあの人がしているからだろうか。白い衣の私の袖が、乾く時もない。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

玉くしげ明けまく惜しきあたら夜を
衣手離れて独りかも寝ん

明けてしまうのが惜しい、このすばらしい夜を、いとしい人の袖から離れて、独りで寝るのだろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

逢ふことをおぼつかなくて過ぐすかな
草葉の露の置きかはるまで

逢えるかどうかもはっきりしないまま過ごしていることだ。草葉の露が幾度も置きかわるほどの日数を重ねるまで。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

秋の田の穂向けの風の片寄りに
我は物思ふつれなきものを

秋の田の稲穂を一方へなびかせる風のように、私はひたすら一方的に物思いをしている。あの人はつれないのに。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

はし鷹の野守の鏡得てしがな
思ひ思はずよそながら見ん

はし鷹の姿を映し出したという野守の鏡を手に入れたいものだ。あの人が私を思っているのかいないのか、離れたままで見てみよう。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

大淀のまつはつらくもあらなくに
うらみてのみも帰る波かな

大淀の浜の松は、そして待つ私は、つれなくもないのに、浦を見るだけで恨んで帰ってゆく波であることよ。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

白波は立ち騒ぐともこりずまの
浦のみるめは刈らんとぞ思ふ

白波が立ち騒ぐように、人の噂が騒ぎ立っても、懲りもせずに須磨の浦の海松布を刈るように、あの人に逢おうと思う。

詳細を見る

新古今和歌集 - よみ人しらず

さしてゆくかたは湊の浦高み
うらみて帰る海人の釣舟

目指して行く方は湊であるが、浦の波が高いので、浦を見ながら恨んで引き返してゆく海人の釣舟であることだ。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原俊成

年暮れし涙のつららとけにけり
苔の袖にも春や立つらん

年の暮れに流した涙が凍ってできたつららも、とけてしまった。出家の身の苔の衣の袖にも、春は立つのだろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 藤原有家

山陰やさらでは庭に跡もなし
春ぞ来にける雪のむら消え

山陰の住まいよ。雪がまだらに消えたあとのほかには、庭に訪れる人の跡もない。春が来たのだ、この雪のむら消えに。

詳細を見る

新古今和歌集 - 源雅信

あはれなり昔の人を思ふには
昨日の野辺に御幸せましや

しみじみと心を動かされることだ。昔の人を思うのであれば、昨日のように野辺へ御幸などなさっただろうか。

詳細を見る

新古今和歌集 - 円融院

ひきかへて野辺のけしきは見えしかど
昔を恋ふる松はなかりき

小松を引いてみると、以前とはうって変わって野辺のありさまは見えたけれども、昔を恋しがる松はなかった。

詳細を見る

新古今和歌集 - 行尊

春来れば袖の氷もとけにけり
漏りくる月の宿るばかりに

春が来たので、涙で凍っていた袖の氷もとけてしまった。すき間から漏れてくる月の光が、袖に宿るほどに。

詳細を見る