拾遺和歌集 - よみ人しらず
一日中見ていても見飽きることのないこの紅葉の葉は、どのような山の嵐が吹き寄せたものなのだろうか。
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夜が寒いので目を覚まして聞くと、鴛鴦が、うらやましいことに水に馴れ、つがいで睦まじく馴れ親しんでいるようだ。
水鳥が水面の下で足を休めないように、心の内で安らかでない思いの火のために、あたりの水も凍らないのだった。
夜が寒いので目を覚まして聞くと、鴛鴦が鳴いている。羽の上に払いきれないほど霜が置いているのだろうか。
霜の上に降った初雪が朝の氷となって解けないように、心も解けずにもの思いをしているこのごろであることだ。
拾遺和歌集 - 藤原公任
霜の置かない私の袖でさえ冷え冷えとする冬の夜に、霜の置く鴨の上毛はどれほど冷たいかと思いやることだ。
拾遺和歌集 - 橘行頼
池の水は氷が解けているのだろうか。蘆鴨が夜更けに声を立てて騒いでいるようだ。
拾遺和歌集 - 紀友則
飛び交う鴛鴦の羽ばたきの風が寒いので、池の氷がいっそう冷たく冴えわたることだ。
氷は水の上に張るものだと思っていたのに、冬の夜の氷は、袖に張るものであったのだ。
拾遺和歌集 - 平兼盛
柴漬けを沈めておいた淀の渡し場を今朝見ると、いつ解けるとも知れないほど氷が張ってしまっていた。
冬が寒いので凍らない水はないけれども、吉野の滝は絶える時もない。
拾遺和歌集 - 大中臣能宣
冬になると嵐の音も高くなる。その高砂の松に寄せてこそ聞くべきものであったのだ。
拾遺和歌集 - 清原元輔
高砂の松に住む鶴よ、冬が来ると、峰の上の霜がいっそう置き重なるのだろうか。
夕方になると、佐保の河原に立ちこめる川霧の中で、友を見失った千鳥が鳴いている。
拾遺和歌集 - 柿本人麻呂
浦の近くに降ってくる雪は、白波が末の松山を越すのかと見えることだ。
冬の夜の池の氷が澄みきって明るいのは、月の光が磨いているからなのだ。