- 表題
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- 詞花和歌集
詞花和歌集 - 周防内侍
いかでかくねを惜しむらむ菖蒲草
うきには声も立てつべき世を
どうしてこのように声を惜しんで泣かずにいるのだろうか、菖蒲草よ。泥の中に根を張るように、つらいことには声をあげて泣いてもよい世の中なのに。
詞花和歌集 - 花山院
よの中にふるかひもなき竹の子は
我がつむ年をたてまつるなり
世の中に生きながらえている甲斐もない竹の子のようなこの子は、筍を摘むように、自分の積み重ねてきた年を、あなたに差し上げるのです。
詞花和歌集 - 和泉式部
悪しかれと思はぬ山の峰にだに
生ふなるものを人のなげきは
悪くなれとも思わない山の峰にさえ、なげき(投げ木)は生えるというのに。人の嘆きもまた、誰が悪く思うわけでもなく生まれてくるものだ。
三笠山さすがに陰に隠ろへて
ふるかひもなきあめの下かな
三笠山の陰に、さすがに身を隠すようにして過ごし、雨が降っても甲斐がないように、生きながらえる甲斐もない天の下であることだ。
君引かずなりなましかば菖蒲草
いかなるねをか今日はかけまし
あなたが引いてくださらなかったならば、菖蒲草の、どのような根を今日の節句に掛けたらよかったのだろうか。わたしもどのような声をあげて泣いていたことか。