- 表題
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- 詞花和歌集
詞花和歌集 - 藤原道長
君が代にあふくま川の底清み
千歳を経つつすまむとぞ思ふ
わが君の御代にめぐり逢うという名の阿武隈川は、川底まで清らかなので、千年を経ながらもその流れのように澄みつづけ、この御代に住みつづけようと思う。
詞花和歌集 - 伊勢大輔
めづらしく今日たちそむる鶴の子は
千代のむつきを重ぬべきかな
めでたくも、今日はじめて産着を裁ち、立ちはじめたばかりの鶴の雛のようなこの子は、千代にわたって産着を幾重にも重ねてゆくにちがいない。
都にておぼつかなさをならはずは
旅寝をいかに思ひやらまし
都にいて、あなたの身を案じる心もとなさに慣れていなかったなら、旅先でのあなたの旅寝を、どのように思いやることができようか。
とまりゐて待つべき身こそ老いにけれ
あはれ別れは人のためかは
都にとどまって、あなたの帰りを待たなければならない私の身こそ、すっかり年老いてしまった。ああ、別れというものは、旅立つ人のためだけのものだろうか、いや、残される者にこそつらいものだ。