古典和歌stream

詞花和歌集

身のほどを思ひ知りぬることのみや
つれなき人の情けなるらむ

自分の身の程を思い知らされたことだけが、冷たいあの人が与えてくれた情けなのだろうか。

詳細を見る

詞花和歌集

わびつつも同じ都は慰めき
旅寝ぞ恋の限りなりける

思い悩みながらも、同じ都にいるうちは心が慰められていた。旅先でのひとり寝こそが、恋の苦しさの極みであったことだ。

詳細を見る

詞花和歌集 - 源重之

風をいたみ岩打つ波のおのれのみ
くだけてものを思ふころかな

風が激しいので、岩に打ちつける波が自分だけ砕け散るように、わたしだけが心も砕けるほどに思い悩むこのごろであることよ。

詳細を見る

詞花和歌集 - 藤原顕季

わが恋は吉野の山の奥なれや
おもひいれども逢ふ人もなし

わたしの恋は吉野の山の奥なのだろうか。どんなに深く思い入っても、逢う人もいない。

詳細を見る

詞花和歌集

胸は富士袖は清見が関なれや
煙も波も立たぬ日ぞなき

わたしの胸は富士山で、袖は清見が関なのだろうか。思いの煙も涙の波も、立たない日はない。

詳細を見る

詞花和歌集

いたづらに千束朽ちにし錦木を
なほこりずまに思ひたつかな

むなしく千本も朽ち果ててしまった錦木なのに、それでもなお懲りずに、また思い立って立てようとすることだ。

詳細を見る

詞花和歌集 - 道命

山桜つひに咲くべきものならば
人の心をつくさざらなむ

山桜がいずれは咲くはずのものならば、待つ人の心をこれほど尽くさせないでほしいものだ。

詳細を見る

詞花和歌集

霜おかぬ人の心はうつろひて
面変はりせぬ白菊の花

霜も置かないのに、あの人の心は移り変わってしまって、霜が置いても顔色を変えない白菊の花であることよ。

詳細を見る

詞花和歌集 - 藤原公実

白菊の変はらぬ色も頼まれず
うつろはでやむあきしなければ

白菊の変わらない色さえも頼りにはできない。色があせないまま終わる秋などないのだから。あなたもいずれ飽きて心変わりするのだろう。

詳細を見る

詞花和歌集

紅の濃染めの衣上に着む
恋の涙の色隠るやと

紅色に濃く染めた衣を上に着よう。恋の血の涙の色が、それで隠れるかと思って。

詳細を見る

詞花和歌集 - 源道済

忍ぶれど涙ぞしるき紅に
もの思ふ袖は染むべかりけり

恋を隠しても涙ではっきりと分かってしまう。もの思う袖は、いっそ紅に染めておくべきだったのだ。

詳細を見る

詞花和歌集

紅に涙の色もなりにけり
変はるは人の心のみかは

紅色に涙の色までも変わってしまった。変わるのは、あの人の心だけであろうか。いや、そうではない。

詳細を見る

詞花和歌集

恋ひ死なむ身こそ思へば惜しからね
憂きもつらきも人のとがかは

恋い死にするであろうこの身は、思えば惜しくもない。つらさも悲しさも、あの人の罪であろうか。いや、そうではない。

詳細を見る

詞花和歌集 - 道命

つらさをば君にならひて知りぬるを
うれしきことを誰に問はまし

つらさというものは、あなたに教わって知ってしまったが、うれしいということは、いったい誰に尋ねたらよいのだろうか。

詳細を見る

詞花和歌集 - 藤原道信

うれしきはいかばかりかは思ふらむ
憂きは身にしむものにぞありける

うれしいことは、人はどれほど深く思うのだろうか。つらいことは、身にしみるものであったことだ。

詳細を見る

詞花和歌集

恋すれば憂き身さへこそ惜しまるれ
同じ世にだに住まむと思へば

恋をしていると、このつらい身さえも惜しく思われる。せめてあの人と同じ世の中に住んでいたいと思うので。

詳細を見る