- 表題
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- 金葉和歌集
逢ふまでは思ひもよらず夏引きの
いとほしとだに言ふと聞かばや
逢うことまでは思いも寄らない。夏に引く糸ではないが、せめて「いとおしい」とだけでも、あの人が言っていると聞きたいものだ。
逢ふことはいつとなぎさの浜千鳥
波の立ち居に音をのみぞ泣く
逢うことはいつとも知れず、渚の浜千鳥が波の寄せ返すたびに立ったり居たりして鳴くように、私も起きても座っても声を上げて泣くばかりだ。
逢ひ見むと頼むればこそくれはとり
あやしやいかがたち帰るべき
あなたが逢おうと頼みにさせたからこそ来たのだ。それなのに、なんとも不可解なことだ、どうしてこのまま立ち帰ることができようか。