- 表題
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- 金葉和歌集
金葉和歌集 - 相模
荒かりし風の後より絶えぬるは
蜘蛛手にすがく糸にやあるらむ
激しかった風の吹いた後から絶えてしまったのは、蜘蛛が手足を広げるようにかける巣の糸のような、はかない仲であったからだろうか。
従へば身をば捨ててむ心にも
かなはでとまる名こそ惜しけれ
あなたの求めに従うのであれば、この身を捨ててもかまわない。けれども、思いどおりにもならずに後に残る評判だけは惜しいことだ。
つつめども涙の雨のしるければ
恋する名をもふらしつるかな
包み隠しても、雨のように降る涙ははっきりと人目につくので、恋をしているという評判までも世に言いふらしてしまったことだ。
あさましや逢ふ瀬も知らぬなとり川
まだきに岩間漏らすべしやは
あきれたことだ。逢う機会もまだ知らないのに、名取川の岩間から水が漏れるように、早くも二人のことを漏らしてよいものだろうか。