古典和歌stream

金槐和歌集 - 源実朝

降る雪をいかにあはれと眺むらむ
心は思ふとも足立たずして

降る雪を、あなたはどんなにしみじみと眺めていることだろう。心では出かけたいと思っても、足が立たないままで。

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金槐和歌集 - 源実朝

主知れと引きける駒の雪を分けば
賢き跡に帰れとぞ思ふ

主を知れと言って引いて贈ってくれた馬が雪を分けて行くならば、賢い馬の故事の跡にならって、もとの所へ帰れと思う。

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金槐和歌集 - 源実朝

春待ちて霞の袖に重ねよと
しもの衣のおきてこそゆけ

春を待って、霞の衣の袖に重ねて着よと、霜の置いた下着の小袖を置いて、朝起きて出て行くのだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

炭を焼く人の心もあはれなり
さてもこの世を過ぐるならひは

炭を焼く人の心も、しみじみと胸にしみることだ。それにしても、この世を生きて過ごしていくならわしというものは。

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金槐和歌集 - 源実朝

雪降りて今日とも知らぬ奥山に
炭焼く翁あはれはかなみ

雪が降って、今日が何日とも分からない奥山で、炭を焼いている老人よ。ああ、はかないことだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

炭がまの煙も寂し大原や
ふりにし里の雪の夕暮れ

炭竈から立つ煙も寂しい。大原の古びた里に、雪の降る夕暮れよ。

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金槐和歌集 - 源実朝

身に積もる罪やいかなる罪ならむ
今日降る雪と共に消ななむ

この身に積もった罪とは、いったいどのような罪なのだろうか。今日降る雪とともに、消えてほしいものだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

年ふれば寒き霜こそ冴えけらし
頭は山の雪ならなくに

年を重ねると、寒い霜がことのほか冷たく冴えるらしい。わたしの頭は、山の雪ではないのに。

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金槐和歌集 - 源実朝

白髪と言ひ老いぬるけにや事しあれば
年の早くも思ほゆるかな

白髪が生えたことといい、老いてしまったせいであろうか。何かにつけて、年の過ぎるのが早く思われることだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

老いぬれば年の暮れゆくたびごとに
我が身ひとつと思ほゆるかな

老いてしまうと、年が暮れていくたびごとに、まるでわが身一つに訪れる暮れのように思われることだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

うち忘れはかなくてのみ過ぐし来ぬ
あはれと思へ身にも積もる年

何もかも忘れて、ただはかなく過ごしてきてしまった。あわれと思ってくれ、わが身にも積もっていく年よ。

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金槐和歌集 - 源実朝

足引の山より奥に宿もがな
年の来まじき隠れ家にせむ

山よりもさらに奥に住まいがあればよいのに。年のやって来るはずのない、隠れ家にしよう。

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金槐和歌集 - 源実朝

塵をだに据ゑじとや思ふ行く年の
跡なき庭を払ふ松風

塵さえも置くまいと思っているのだろうか。過ぎゆく年の跡もない庭を、払っている松風は。

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金槐和歌集 - 源実朝

とりもあへずはかなく暮れて行く年の
しばしとどむる関守もがな

何をする間もなく、はかなく暮れて去っていく年を、しばらくの間でも引きとめる関守がいればよいのに。

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金槐和歌集 - 源実朝

武士の八十宇治川を行く水の
流れて早き年の暮れかな

宇治川を流れて行く水のように、流れるように早く過ぎていく年の暮れであることよ。

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金槐和歌集 - 源実朝

白雪のふるの山なる杉村の
過ぐる程なき年の暮れかな

白雪の降る布留の山にある杉の群れ、その「すぎ」の名のように、過ぎ去るまでの間もない年の暮れであることよ。

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