古典和歌stream

古今和歌集 - よみ人しらず

ほのはのとあかしの浦の朝霧に
島隠れ行く舟をしぞ思ふ

ほのぼのと夜が明けてゆく明石の浦の朝霧の中を、島の陰に隠れて遠ざかってゆく舟を、しみじみと思うことだ。

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古今和歌集 - 在原業平

唐衣着つつなれにしつましあれば
はるばるきぬる旅をしぞ思ふ

唐衣を着続けて身になじむように、慣れ親しんだ妻が都にいるので、はるばるやって来たこの旅を、しみじみと思うことだ。

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古今和歌集 - 在原業平

名にし負はばいざこと問はむ都鳥
わが思ふ人はありやなしやと

都という名を持っているのならば、さあ尋ねよう、都鳥よ。私が恋しく思う人は無事でいるのか、いないのかと。

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古今和歌集 - よみ人しらず

北へ行く雁ぞ鳴くなる連れて来し
数は足らでぞ帰るべらなる

北へ帰ってゆく雁が鳴いているようだ。連れ立ってやって来た数が足りないままで帰っていくらしい。

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古今和歌集 - 乙

山隠す春の霞ぞ恨めしき
いづれ都の境なるらむ

山を隠してしまう春の霞が恨めしい。いったいどのあたりが都との境なのだろうか。

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古今和歌集 - 凡河内躬恒

消え果つる時しなければ越路なる
白山の名は雪にぞありける

雪がすっかり消えてしまう時がないので、越路にある白山という名は、その雪によるものだったのだなあ。

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古今和歌集 - 紀貫之

糸による物ならなくに別れ路の
心細くも思ほゆるかな

糸に縒り合わせるものでもないのに、別れて行く旅路が、なんとも心細く思われることだ。

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古今和歌集 - 凡河内躬恒

夜を寒み置く初霜を払ひつつ
草の枕にあまたたび寝ぬ

夜が寒いので降りる初霜を払いながら、草を枕とする旅寝を幾度も重ねたことだ。

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古今和歌集 - 藤原兼輔

夕月夜おぼつかなきを玉匣
ふたみの浦はあけてこそ見め

夕方の月の光ではぼんやりとしておぼつかないので、二見の浦は、夜が明けてから見ることにしよう。

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古今和歌集 - 在原業平

狩り暮らし棚機つ女に宿借らむ
天の河原に我は来にけり

日が暮れるまで狩りをして過ごした。今夜は織姫に宿を借りることにしよう。天の河原に、私はやって来たのだから。

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古今和歌集 - 紀有常

一年にひとたび来ます君待てば
宿貸す人もあらじとぞ思ふ

織姫は一年に一度だけおいでになる彦星を待っているのだから、ほかに宿を貸す人などいないだろうと思う。

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古今和歌集 - 菅原道真

このたびは幣もとりあへず手向山
紅葉の錦神のまにまに

今度の旅は急なことで、幣も用意することができなかった。手向山の紅葉の錦を幣として捧げるので、神の御心のままにお受けください。

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古今和歌集 - 素性

手向けには綴りの袖も切るべきに
紅葉に飽ける神や返さむ

手向けの捧げ物としては、この粗末な僧衣の袖も切って捧げるべきところだが、紅葉の錦に満ち足りている神は、それを返してしまうだろうか。

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古今和歌集 - 藤原敏行

心から花のしづくにそほちつつ
うくひずとのみ鳥の鳴くらむ

自ら好んで花の雫に濡れていながら、どうして「つらい、乾かない」とばかり鳥は鳴いているのだろう。

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古今和歌集 - 藤原敏行

来べきほどときすぎぬれや待ちわびて
鳴くなる声の人をとよむる

来るはずの頃合いが過ぎてしまったからだろうか、待ちかねたように鳴く声が人々の心を騒がせている。

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古今和歌集 - 在原滋春

波のうつせみれば玉ぞ乱れける
拾はば袖にはかなからむや

波が打ち寄せる瀬を見ると、玉が乱れ散っている。拾ったならば、袖の中ではかなく消えてしまうだろうか。

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