古典和歌stream

古今和歌集 - 壬生忠岑

たもとより離れて玉を包まめや
これなむそれとうつせみむかし

袂を離れて、ほかに玉を包むものなどあるだろうか。これこそがその玉だと、袖に移して見るがよい。

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古今和歌集 - よみ人しらず

あなうめに常なるべくも見えぬかな
恋しかるべき香は匂ひつつ

ああつらい、目にはいつまでも変わらずにあるようにも見えないことだ。後で恋しく思われるはずの香りは、今も匂い続けているのに。

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古今和歌集 - 紀貫之

かづけども波のなかにはさぐられて
風吹くごとに浮き沈む玉

水に潜って取ろうとしても、波の中では手探りされるばかりで、風が吹くたびに浮いたり沈んだりする玉であることよ。

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古今和歌集 - 紀貫之

今いくか春しなければうぐひすも
ものはながめて思ふべらなり

あと幾日も春は残っていないので、鶯もぼんやりと物思いにふけって眺め、思い沈んでいるようだ。

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古今和歌集 - 清原深養父

あふからもものはなほこそ悲しけれ
別れむことをかねて思へば

逢うとすぐに、かえってなおさら物悲しくなる。いずれ別れることを前もって思うので。

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古今和歌集 - 小野滋蔭

あしひきの山たちはなれ行く雲の
宿り定めぬ世にこそありけれ

山を立ち離れて漂っていく雲が宿りを定めないように、定めのない世の中であったのだ。

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古今和歌集 - 紀友則

み吉野の吉野の滝に浮かびいづる
泡をかたまの消ゆと見つらむ

吉野の滝に浮かび出る泡を、人は玉が消えるのだと見たのだろうか。

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古今和歌集 - よみ人しらず

秋は来ぬ今やまがきのきりぎりす
夜な夜な鳴かむ風の寒さに

秋が来た。今や垣根のこおろぎは、夜ごとに鳴くことだろう、風の寒さに。

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古今和歌集 - よみ人しらず

かくばかりあふひのまれになる人を
いかがつらしと思はざるべき

これほどまでに逢う日がまれになってしまった人を、どうしてつらいと思わずにいられようか。

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古今和歌集 - よみ人しらず

人目ゆゑ後にあふひのはるけくは
わがつらきにや思ひなされむ

人目をはばかるせいで、この後に逢う日が遠のいてしまうなら、私が薄情なためだと思われてしまうだろうか。

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古今和歌集 - 遍昭

散りぬれば後はあくたになる花を
思ひ知らずもまどふてふかな

散ってしまえば後は塵芥になってしまう花なのに、それを思い知ることもなく、心乱れて飛び回る蝶であることよ。

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古今和歌集 - 紀貫之

我はけさうひにぞ見つる花の色を
あだなるものといふべかりけり

私は今朝初めて見た。この花の色こそを、はかなく移ろいやすいものと言うべきであったのだ。

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古今和歌集 - 紀友則

白露を玉に貫くやとささがにの
花にも葉にも糸をみなへし

白露を玉として糸に通そうというのか、蜘蛛が花にも葉にも、糸をすっかり張り渡している。

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古今和歌集 - 紀友則

朝露を分けそほちつつ花見むと
今ぞ野山をみなへしりぬる

朝露をかき分けて濡れながら、花を見ようとして、今こそ野山をすっかり巡り歩いて知り尽くしたことだ。

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古今和歌集 - 紀貫之

小倉山峰たちならし鳴く鹿の
経にけむ秋を知る人ぞなき

小倉山の峰を行き来して踏みならし、鳴いている鹿が、どれほどの秋を過ごしてきたのか、知る人はいない。

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古今和歌集 - 紀友則

あきちかうのはなりにけり白露の
置ける草葉も色変はりゆく

野はすっかり秋が近くなったことだ。白露が置いている草の葉も、しだいに色が変わっていく。

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