古典和歌stream

古今和歌集 - 兼覧王

楫にあたる波のしづくを春なれば
いかがさき散る花と見ざらむ

舟の楫にあたって散る波のしずくを、春なのだから、どうして咲いては散る花と見ないでいられようか。

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古今和歌集 - 阿保経覧

かの方にいつからさきに渡りけむ
波路は跡も残らざりけり

あの向こう岸に、いつから先に渡ってしまったのだろう。舟の通った波路には、跡も残っていないことだ。

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古今和歌集 - 伊勢

波の花沖からさきて散り来めり
水の春とは風やなるらむ

波の花が沖から咲いて、こちらへ散ってくるようだ。水の上の春というものには、風がなるのだろうか。

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古今和歌集 - 紀貫之

うばたまのわが黒かみやかはるらむ
鏡の影に降れる白雪

私のぬばたまの黒髪は、変わってしまったのだろうか。鏡に映った姿に、白雪が降り積もっている。

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古今和歌集 - 紀貫之

あしひきの山辺にをれば白雲の
いかにせよとかはるる時なき

山のあたりに住んでいると、白雲はいったいどうしろというのか、晴れる時もない。

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古今和歌集 - 壬生忠岑

夏草の上は茂れる沼水の
ゆくかたのなきわが心かな

夏草が水面の上を覆って茂っている沼の水のように、行き場のない私の心であることよ。

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古今和歌集 - 源忠

秋来れば月のかつらのみやはなる
光を花と散らすばかりを

秋が来ると、月の桂は実を結ぶだろうか、いや結びはしない。光を花のように散らすばかりなのに。

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古今和歌集 - よみ人しらず

花ごとに飽かず散らしし風なれば
いくそばくわがうしとかは思ふ

どの花も飽きることなく散らしてしまった風なので、私はどれほどつらいと思っていることか。

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古今和歌集 - 在原滋春

春かすみなかし通ひ路なかりせば
秋来る雁は帰らざらまし

春霞の中に通い路がなかったならば、秋にやって来た雁は、北へ帰らずにいただろうに。

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古今和歌集 - 都良香

流れいづる方だに見えぬ涙川
おきひむ時や底は知られむ

流れ出る源さえ見えない涙の川は、沖が干上がる時になってこそ、その底が知られるのだろうか。

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古今和歌集 - 大江千里

のちまきのおくれて生ふる苗なれど
あだにはならぬたのみとぞ聞く

後から蒔いて遅れて生えてくる苗ではあるが、無駄にはならない頼み、実りをもたらす田の実だと聞いている。

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古今和歌集 - 聖宝

花のなかめに飽くやとて分け行けば
心ぞともに散りぬべらなる

花の中を、目に飽きるほど見られるかと思って分け入って行くと、心も花とともに散ってしまいそうだ。

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古今和歌集 - よみ人しらず

郭公鳴くや五月のあやめ草
あやめも知らぬ恋もするかな

ほととぎすが鳴く五月のあやめ草ではないが、物事の筋道もわからなくなるほどの恋をすることだ。

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古今和歌集 - 素性

音にのみきくの白露夜はおきて
昼はおもひにあへず消ぬべし

噂にばかり聞いている人を思って、菊の白露が夜は置き、昼は日に消えるように、私は夜は起きていて、昼は恋の思いの火に耐えきれずに消えてしまいそうだ。

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古今和歌集 - 紀貫之

吉野川岩波高く行く水の
はやくぞ人を思ひそめてし

吉野川の岩に砕ける波が高く、速く流れていく水のように、早くからあの人を思い始めていたのだ。

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古今和歌集 - 藤原勝臣

白波の跡なき方に行く舟も
風ぞたよりのしるべなりける

白波の立つ、跡も残らない海の方へ漕いでいく舟でさえ、風が頼りの道案内となるのだった。

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