- 表題
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- 金葉和歌集
うらむともみるめもあらじものゆゑに
何かはあまの袖濡らすらむ
浦を見て恨んだところで、海松布もないように、逢う機会もないのだから、どうして海人のように袖を濡らすことがあろうか。
金葉和歌集 - よみ人しらず
五月雨の空頼めのみ隙なくて
忘らるる名ぞ世にふりにける
五月雨の空のように、あてにならない約束ばかりが絶え間なく続いて、忘れられた女という評判ばかりが、雨が降るように世間に広まり、古びてしまったことだ。
金葉和歌集 - よみ人しらず
こりつむるなげきをいかにせよとてか
君にあふこのひとすぢもなし
切り集めて積み重ねた投げ木のような嘆きを、どうせよというのか。それを担う天秤棒が一本もないように、あなたに逢う機会が一度もない。
金葉和歌集 - よみ人しらず
津の国のまろやは人をあくたがは
君こそつらきせぜは見えしか
摂津の国の丸屋に住む私が、どうして人に飽きたりしようか。芥川の瀬々のように、つらい仕打ちが見えたのは、あなたのほうこそだったのに。
金葉和歌集 - よみ人しらず
あふみてふ名はたかしまと聞こゆれど
いづらはここにくるもとの里
逢う身に通じる近江という名は、高島のように高く聞こえているけれども、どこにあるのだろうか、あなたがここに来るという、くるもとの里は。