古典和歌stream

金葉和歌集 - 行尊

早き瀬に立たぬばかりぞ水車
我も憂き世にめぐるとを知れ

早い流れの瀬に立っていないというだけのことだ、水車よ。私もおまえと同じく、つらいこの世の中を回り続けているのだと知ってくれ。

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金葉和歌集 - 藤原頼宗

仕へつるこのみのほどを数ふれば
あはれ梢になりにけるかな

お仕えしてきたこの身の年月を数えてみると、ああ、木の実が梢になるように、私も末の身となってしまったことだ。

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金葉和歌集

過ぎきける月日のほども知られつつ
このみを見るもあはれなるかな

過ぎてきた月日の長さも自然とわかって、この木の実を、そしてあなたのその身を見るにつけても、しみじみと感慨深いことだ。

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金葉和歌集

草枕さこそは旅の床ならめ
今朝しも起きてかへるべしやは

さぞかし旅の寝床なのであろうが、だからといって、よりによって今朝起きて帰ってしまってよいものだろうか。

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金葉和歌集

軒端打つ真白の鷹の餌袋に
をき餌もささで返しつるかな

軒端に止まらせておく真白の鷹の餌袋に、招き餌も入れないまま返してしまったことだ。

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金葉和歌集

類なく世に面白き鳥なれば
ゆかしからずと誰か思はむ

比べるものがないほどこの世でおもしろい鳥なのだから、見たくないなどと誰が思うだろうか。

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金葉和歌集 - よみ人しらず

鳥の子のまだかひながらあらませば
尾羽といふものは生ひ出でざらまし

鳥の子がまだ卵の殻の中にいるままであったなら、尾羽というものは生え出てこなかっただろうに。

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金葉和歌集 - 藤原顕季

ひぐらしの声ばかりする柴の戸は
入日のさすにまかせてぞ見る

ひぐらしの声ばかりがする柴の戸は、入日が差し込むのにまかせ、閉ざすこともなく眺めている。

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金葉和歌集 - 藤原仲実

年ふれば我が頂に置く霜を
草の上とも思ひけるかな

年を経たので、私の頭の上に置く霜のような白髪を、これまでは草の上に置く霜とばかり思っていたことだ。

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金葉和歌集

うらやまし雲の梯立ち返り
再び昇る道を知らばや

うらやましいことだ。雲の梯を、立ち返って再び昇っていく道を知りたいものだ。

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金葉和歌集

思ひきや雲居の月をよそに見て
心の闇に惑ふべしとは

思ってもみなかった。宮中の月を遠くよそから眺めて、子を思う心の闇に迷うことになろうとは。

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金葉和歌集 - 花園左大臣家小大進

身の憂さも問ふ一言に塞かれつつ
こころつくしの道はとまりぬ

我が身のつらさも、見舞ってくれたあなたの一言にせき止められて、心を尽くして思い悩む筑紫への道の旅は、とりやめになった。

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金葉和歌集 - よみ人しらず

寝ぬる夜のかへさわかしく見えしかど
我が違ふれば事なかりけり

寝た夜の夢の中では、帰り道がよくないように見えたけれど、私が夢違えをしたので、何事もなかったことだ。

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金葉和歌集

日陰にはなき名立ちけり小忌衣
着て見よとこそ言ふべかりけれ

日陰の蔓のかかる場では、根も葉もない噂が立ってしまったことだ。小忌衣を着て来て見よと、はっきり言っておくべきだった。

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金葉和歌集 - 源俊頼

亡き影にかけける太刀もあるものを
さやつかの間に忘れ果てける

亡き人の墓に太刀を掛けて約束を果たしたという例もあるのに、そのようにほんのわずかの間に、すっかり忘れてしまったのだなあ。

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金葉和歌集 - 行尊

見し人はひとり我が身に添はねども
後れぬものは涙なりけり

親しく見てきた人は一人も私の身に寄り添ってはいないけれども、私に後れずについてくるものは涙であったことだ。

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