古典和歌stream

金葉和歌集

石畳ありけるものを君にまた
しくものなしと思ひけるかな

石畳というものもあったのに、あなたに及ぶものはほかにないと思い込んでいたことだ。

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金葉和歌集

あはれまむと思ふ心は広けれど
はぐくむ袖の狭くもあるかな

いつくしもうと思う心は広いけれど、育み包み込む袖は狭いことだ。

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金葉和歌集 - 源俊頼

世の中は憂き身に添へる影なれや
思ひ捨つれど離れざりけり

世の中というものは、つらい我が身に寄り添う影なのであろうか。思い捨てようとしても、離れないことだ。

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金葉和歌集 - よみ人しらず

うち頼む人の心はあらち山
こしぢ悔しき旅にもあるかな

頼みにしていた人の心は荒々しいという名の有乳山のようで、越路へやってきた道が悔やまれる旅であることだ。

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金葉和歌集 - よみ人しらず

思ひやる心さへこそ苦しけれ
あらちの山の冬のけしきは

思いやるこちらの心までもが苦しいことだ。有乳山の冬の景色を思うと。

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金葉和歌集 - 源師頼

いたづらに過ぐる月日を数ふれば
昔を偲ぶ音こそ泣かるれ

むなしく過ぎていく月日を数えてみると、昔を懐かしんで、声をあげて泣かずにはいられない。

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金葉和歌集

変はりゆく鏡の影を見るたびに
おいその森の嘆きをぞする

変わっていく鏡に映る姿を見るたびに、老蘇の森の名のように、老いの嘆きをすることだ。

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金葉和歌集

こゆるぎのいそぎて逢ひしかひもなく
波より越すと聞くはまことか

急いで逢いに来た甲斐もなく、あなたの心が波が越えるように変わってしまったと聞くのは、本当なのか。

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金葉和歌集

雲の上に馴れにしものを葦鶴の
あふことかたに下りゐぬるかな

雲の上の宮中に慣れ親しんでいたのに、葦辺の鶴が干潟に降りるように、宮中を退いて、お会いすることも難しくなってしまったことだ。

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金葉和歌集 - 源俊頼

日の光あまねき空のけしきにも
我が身ひとつは雲隠れつつ

日の光があまねく照らしている空の様子の中にあっても、我が身ひとつだけは、雲に隠れたままでいる。

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金葉和歌集 - 周防内侍

何か思ふ春の嵐に雲晴れて
さやけき影は君のみぞ見む

何を思い悩んでいるのか。春の嵐に雲は吹き払われて、明るく澄んだ光は、あなただけが見ることになるだろう。

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金葉和歌集 - 藤原基俊

昔見し主顔にも梅が枝の
花だに我に物語せよ

昔会ったこの家の主人のような顔をして咲いている梅の枝の花よ、せめておまえだけでも、私に昔の話をしておくれ。

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金葉和歌集

根に帰る花の姿の恋しくは
ただ木のもとを形見とは見よ

根に帰っていった花の姿が恋しいのなら、ただこの木の下を形見として見なさい。

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金葉和歌集

桜ゆゑ厭ひし風の身にしみて
花より先に散りぬべきかな

桜のために嫌っていた風が我が身にしみて、花よりも先に、私のほうが散ってしまいそうだ。

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金葉和歌集

難波江の葦の若根の繁ければ
心もゆかぬ船出をぞする

難波江の葦の若根が茂っているので、思うように進まず、心も晴れない船出をすることだ。

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金葉和歌集

憂かりしに秋は尽きぬと思ひしを
今年も虫の音こそなかるれ

つらかったあの時に、秋というものは尽きてしまったと思っていたのに、今年も虫が鳴き、私も声をあげて泣かずにはいられない。

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