古典和歌stream

金槐和歌集 - 源実朝

ひとり臥す草の枕の露の上に
知らぬ野原の月を見るかな

ひとりで寝る草の枕に置いた露の上に、見知らぬ野原の月を見ることだ。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

岩が根の苔の枕に露置きて
幾夜深山の月に寝ぬらむ

岩の根元の苔を枕とし、その枕に露が置いて、幾夜この深山の月のもとで寝たことだろうか。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

旅の空なれぬ埴生の夜の床
わびしきまでに漏る時雨かな

旅の空の下、慣れない粗末な土間の小屋の夜の寝床に、わびしいほどに時雨が漏ってくることだ。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

袖枕霜置く床の苔の上に
明かすばかりのさよの中山

袖を枕にして、霜の置いた寝床の苔の上で夜を明かすばかりの佐夜の中山であることだ。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

しなが鳥猪名野の原の篠枕
枕の霜や宿る月影

猪名野の原で篠竹を枕として寝ると、その枕に置いた霜であろうか、月の光が宿っている。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

旅衣夜半の片敷き冴え冴えて
野中の庵に雪降りにけり

旅の衣を片方だけ敷いて寝る夜半はひどく冷えこんで、野中の仮の庵に雪が降ったことだ。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

逢坂の関の山路越えわびぬ
昨日も今日も雪し積もれば

逢坂の関の山道は越えかねてしまった。昨日も今日も雪が積もっているので。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

雪降りて跡ははかなく絶えむとも
こしの山路やまず通はむ

雪が降って人の足跡がすっかり絶えてしまったとしても、越の山道を私は絶えず通っていこう。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

片敷きの衣手いたく冴えわびぬ
雪深き夜の峰の松風

片袖を敷いてひとり寝る衣の袖はひどく冷えて耐えがたい。雪の深い夜の峰の松を吹く風よ。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

暁の夢の枕に雪積もり
わが寝覚め訪ふ峰の松風

明け方の夢を見ている枕に雪が積もり、目覚めた私のもとを訪れるのは峰の松を吹く風である。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

稀に来て聞くだに悲し山賤の
苔の庵の庭の松風

たまに来てほんの少し聞くだけでも悲しい。山に住む人の苔むした庵の庭に吹く松風は。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

稀に来て稀に宿借る人もあらじ
あはれと思へ庭の松風

たまに来て、たまに宿を借りる人もほかにはいないだろう。私をしみじみといとおしく思っておくれ、庭の松風よ。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

夕月夜さすや川瀬の水馴れ棹
なれても疎き波の音かな

夕月の光が差し、棹を差す川瀬の、水に馴れた棹のように、馴れていてもなお親しめない波の音であることだ。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

空や海海や空ともえぞ分かぬ
霞も波も立ち満ちにつつ

空が海なのか、海が空なのか、見分けることができない。霞も波も一面に立ち満ちていて。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

箱根路をわが越え来れば伊豆の海や
沖の小島に波の寄る見ゆ

箱根の山道を私が越えてくると、伊豆の海が開け、沖の小島に波が寄せているのが見える。

詳細を見る

金槐和歌集 - 源実朝

春雨にうちそぼちつつあしひきの
山路行くらむ山人や誰

春雨にびっしょり濡れながら、山道を行くのだろう、あの山人は誰なのか。

詳細を見る