古典和歌stream

古今和歌集 - 清原深養父

人を思ふ心は雁にあらねども
雲居にのみもなきわたるかな

人を恋しく思う心は雁ではないけれど、雁が遠い空の上で鳴きながら渡るように、手の届かぬ遠くでばかり泣き続けていることだ。

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古今和歌集 - 壬生忠岑

秋風にかきなす琴の声にさへ
はかなく人の恋しかるらむ

秋風の中でかき鳴らす琴の音にまで、どうしてこうもあてどなく、あの人が恋しくなるのだろう。

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古今和歌集 - 紀貫之

真菰刈る淀の沢水雨降れば
常よりことにまさるわが恋

真菰を刈る淀の沢の水が、雨が降るといつもより水かさを増すように、いつにもましてつのってゆく私の恋よ。

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古今和歌集 - 紀貫之

越えぬ間は吉野の山の桜花
人づてにのみ聞きわたるかな

山を越えて行かないうちは、吉野の山の桜の花のことを人づてにばかり聞くように、あなたのことを人づてにばかり聞き続けていることだ。

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古今和歌集 - 紀貫之

露ならぬ心を花に置きそめて
風吹くごとに物思ひぞつく

露ではない私の心を花に置き始めてからというもの、風が吹くたびに物思いがつのることだ。

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古今和歌集 - 坂上是則

わが恋にくらぶの山の桜花
間なく散るとも数はまさらじ

私の恋と比べたならば、くらぶの山の桜の花が絶え間なく散っても、その数は私の恋の思いの数にまさることはあるまい。

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古今和歌集 - 宗岳大頼

冬川の上は凍れる我なれや
下に流れて恋ひわたるらむ

私は表面だけが凍った冬の川なのだろうか。表には出さず、氷の下を流れる水のように、心の内で恋し続けているのだろう。

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古今和歌集 - 壬生忠岑

たぎつ瀬に根ざしとどめぬ浮草の
うきたる恋も我はするかな

激しく流れる早瀬に根を下ろしてとどまることのできない浮草のように、落ち着くところのない、つらい恋を私はしていることだ。

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古今和歌集 - 紀友則

宵々に脱ぎて我が寝る狩衣
かけて思はぬ時の間もなし

毎晩脱いで掛けてから寝る狩衣のように、あなたを心にかけて思わない時は、ほんのわずかな間もない。

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古今和歌集 - 紀友則

東路の小夜の中山なかなかに
何しか人を思ひそめけむ

東国へ行く道にある小夜の中山の「なか」ではないが、なまじっか、どうしてあの人を思い始めてしまったのだろう。

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古今和歌集 - 紀友則

敷妙の枕の下に海はあれど
人をみるめは生ひずぞありける

枕の下には涙の海があるけれど、あの人に逢う機会という海松布は生えないことだ。

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古今和歌集 - 紀友則

年を経て消えぬおもひはありながら
夜の袂はなほ凍りけり

何年たっても消えることのない思いの火はあるというのに、夜の袂は涙でやはり凍りついていることだ。

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古今和歌集 - 紀貫之

わが恋は知らぬ山路にあらなくに
迷ふ心ぞわびしかりける

私の恋は知らない山道というわけでもないのに、迷ってばかりいる心がつらいことだ。

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古今和歌集 - 紀貫之

紅のふりいでつつ泣く涙には
袂のみこそ色まさりけれ

紅花を振り出して染めるように、声を振り絞って泣く涙によって、袂ばかりがますます紅の色が濃くなってゆくことだ。

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古今和歌集 - 紀貫之

白玉と見えし涙も年ふれば
唐紅にうつろひにけり

はじめは白玉のように見えた涙も、年月がたつと、濃い紅の色に変わってしまった。

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古今和歌集 - 凡河内躬恒

夏虫を何か言ひけむ心から
我もおもひに燃えぬべらなり

火に飛び込む夏虫を、どうして愚かだなどと言ったのだろう。自分の心から、私も恋の思いの火に燃えてしまいそうだ。

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