古典和歌stream

金槐和歌集 - 源実朝

ちはやぶる伊豆のお山の玉椿
八百万代も色は変はらじ

神の伊豆のお山の美しい椿は、八百万代の後までも、その色は変わることはないだろう。

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金槐和歌集 - 源実朝

古りにける朱の玉垣神さびて
破れたる御簾に松風ぞ吹く

古びてしまった朱塗りの玉垣は神々しくなって、破れた御簾に松風が吹いている。

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金槐和歌集 - 源実朝

石上古き都は神さびて
祟るにしあれや人も通はぬ

石上の古い都は神々しく古びて、神の祟りでもあるのだろうか、人も通わない。

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金槐和歌集 - 源実朝

上野の勢多の赤城の神社
大和にいかで跡を垂れけむ

上野国の勢多の赤城の神社よ、その神はどのようにしてこの大和の国に姿を現されたのだろうか。

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金槐和歌集 - 源実朝

里巫女が御湯立て笹のそよそよに
靡き起き伏しよしや世の中

里の巫女が湯立ての神事に振る笹がそよそよとなびき、起き伏しするように、なすがままでよい、世の中は。

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金槐和歌集 - 源実朝

瑞垣の久しき世より木綿襷
かけし心は神ぞ知るらむ

瑞垣のように久しい昔から、木綿襷をかけるように神にかけてきたこの心は、神がご存じであろう。

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金槐和歌集 - 源実朝

大日の種子より出でて三昧耶形
三昧耶形また尊形となる

大日如来は種子から現れ出て三昧耶形となり、その三昧耶形がまた尊形となる。

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金槐和歌集 - 源実朝

塔を組み堂を造るも人嘆き
懺悔にまさる功徳やはある

塔を組み立て堂を造るのも人々の嘆きとなる。懺悔にまさる功徳などあるだろうか。

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金槐和歌集 - 源実朝

炎のみ虚空に満てる阿鼻地獄
行方もなしと言ふもはかなし

炎ばかりが空いっぱいに満ちている阿鼻地獄は、逃れる行方もないというが、それを思うのもむなしいことだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

世の中は鏡に映る影にあれや
あるにもあらず無きにもあらず

世の中は鏡に映る影なのだろうか。有るのでもなく、無いのでもない。

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金槐和歌集 - 源実朝

神と言ひ仏と言ふも世の中の
人の心のほかのものかは

神といい仏というのも、世の中の人の心の外にあるものであろうか、いや心の中にあるのだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

姫島の小松が末にゐる鶴の
千年経れども年老いずけり

姫島の小松の梢にとまっている鶴は、千年を経ても年老いることがない。

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金槐和歌集 - 源実朝

田鶴のゐる長柄の浜の浜風に
万代かけて波ぞ寄すなる

鶴のいる長柄の浜の浜風に、万代をかけて波が寄せているようだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

田鶴のゐる長良の浜の浜松の
まつとはなしに千代をこそ経れ

鶴のいる長良の浜の浜松は、何かを待つというのでもなく、千代を経ていることだ。

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金槐和歌集 - 源実朝

君が代はなほしも尽きじ住吉の
松は百度生ひ代はるとも

わが君の御代はなおも尽きることはないだろう。住吉の松が百度生え変わったとしても。

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金槐和歌集 - 源実朝

行く末も限りは知らず住吉の
松に幾世の年か経ぬらむ

これからの行く末も限りがわからない。住吉の松は、これまでにどれほどの世の年を経てきたのだろうか。

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