古典和歌stream

古今和歌集 - よみ人しらず

君が名も我が名も立てじ難波なる
みつとも言ふなあひきとも言はじ

あなたの評判も私の評判も立てまい。難波の御津ではないが、私を見たとも言わないでくれ。網引きではないが、私も逢ったとは言うまい。

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古今和歌集 - よみ人しらず

名取川瀬々のむもれ木あらはれば
いかにせむとかあひ見そめけむ

名取川の瀬々に沈んでいる埋もれ木が水面に現れるように、二人の仲が人に知られてしまったら、どうしようと思って逢い始めたのだろうか。

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古今和歌集 - よみ人しらず

吉野川水の心は早くとも
滝の音には立てじとぞ思ふ

吉野川の水の流れが速いように、私の心がどんなにはやっても、滝の音のように、人に聞こえる噂には立てまいと思う。

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古今和歌集 - よみ人しらず

恋しくは下にを思へ紫の
根摺りの衣色に出づなゆめ

恋しいのなら、心の内でひそかに思っていなさい。紫草の根で摺り染めにした衣の色のように、決して顔色に出してはいけない。

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古今和歌集 - 小野春風

花すすきほに出でて恋ひば名を惜しみ
下結ふ紐の結ぼほれつつ

花すすきが穂を出すように、表に出して恋をしたら評判が惜しいので、下に結んだ紐が固く結ばれるように、心がふさいで晴れないままでいる。

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古今和歌集 - よみ人しらず

思ふどちひとりひとりが恋ひ死なば
誰によそへて藤衣着む

思い合う二人のうち、どちらか一人が恋に死んだなら、残された方は、誰の死にかこつけて喪服を着ればよいのだろう。

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古今和歌集 - 橘清樹

泣き恋ふる涙に袖のそほちなば
脱ぎかへがてら夜こそは着め

泣きながら恋い慕う涙で袖がぐっしょり濡れたなら、着替えるついでに、人目のない夜にこそ喪服を着よう。

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古今和歌集 - 小野小町

うつつにはさもこそあらめ夢にさへ
人目をよくと見るがわびしさ

現実では人目を避けるのもそれは仕方がないだろう。けれど夢の中でまで、あなたが人目を避けていると見るのが、やりきれない。

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古今和歌集 - 小野小町

限りなき思ひのままに夜も来む
夢路をさへに人はとがめじ

限りない恋しさのままに、夜にもあなたのもとへ行こう。夢の中の通い路までは、人も咎めはしないだろう。

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古今和歌集 - 小野小町

夢路には足も休めず通へども
うつつに一目見しことはあらず

夢の中の通い路では、足を休めることもなく通っているけれど、現実には一目さえも逢ったことがない。

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古今和歌集 - よみ人しらず

思へども人目つつみの高ければ
川と見ながらえこそ渡らね

恋しく思っているけれど、人目をはばかる慎みが、川の堤のように高いので、渡れる川だと見ていながら、どうしても渡ることができない。

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古今和歌集 - よみ人しらず

たぎつ瀬の早き心を何しかも
人目つつみのせきとどむらむ

激しく流れる瀬のようにはやる私の心を、どうして人目をはばかる慎みが、堤で堰き止めるように止めてしまうのだろう。

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古今和歌集 - 紀友則

紅の色には出でじ隠れ沼の
下に通ひて恋ひは死ぬとも

紅の色のように、はっきりと表には出すまい。隠れ沼の水が下を通うように、心の内で思いを通わせて、恋い死にしようとも。

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古今和歌集 - 凡河内躬恒

冬の池に住むにほ鳥のつれもなく
そこに通ふと人に知らすな

冬の池に住むかいつぶりが、連れもなく水の底に潜って通うように、あなたがそ知らぬ顔をして、私のもとへ通っていると、人に知らせないでくれ。

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古今和歌集 - 凡河内躬恒

笹の葉に置く初霜の夜を寒み
しみはつくとも色に出でめや

笹の葉に置く初霜が、夜が寒いので凍りつくように、恋心が深く心に染み付いたとしても、笹の葉が色を変えないように、どうして表に出したりしようか。

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古今和歌集 - よみ人しらず

山科の音羽の山の音にだに
人の知るべく我が恋ひめかも

山科の音羽山の名のように、噂の音としてさえ、人が知るような恋をどうして私がするだろうか。

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