- 表題
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- 古今和歌集
古今和歌集 - よみ人しらず
石間ゆく水の白波立ち返り
かくこそは見めあかずもあるかな
石の間を流れていく水の白波が繰り返し立ち返るように、何度でもこうして逢いたいものだ。いくら逢っても飽きることがないことよ。
古今和歌集 - よみ人しらず
伊勢の海人の朝な夕なにかづくてふ
みるめに人をあくよしもがな
伊勢の海人が朝に夕に潜って採るという海松布ではないが、逢う機会を重ねて、あの人に飽き足りるすべがあればよいのに。
古今和歌集 - 凡河内躬恒
かれはてむ後をば知らで夏草の
深くも人の思ほゆるかな
草が枯れ果てるように、やがて離れてしまうだろう後のことも知らずに、夏草が深く茂るように、深くあの人のことが思われることだ。
古今和歌集 - よみ人しらず
思ふてふ言の葉のみやあきを経て
色も変はらぬものにはあるらむ
「あなたを思う」という言の葉だけが、秋を経て木の葉が色づくように心が飽きた後も、色の変わらないものなのだろうか。
古今和歌集 - よみ人しらず
君や来む我や行かむのいさよひに
真木の板戸もささず寝にけり
あなたが来るだろうか、私が行こうかとためらっているうちに、十六夜の月の夜は更け、真木の板戸も閉ざさずに寝てしまったことよ。
古今和歌集 - 素性
今来むと言ひしばかりに長月の
有明の月を待ち出でつるかな
今すぐ行くとあなたが言ったばかりに、それを信じて待つうちに、九月の長い夜を過ごし、有明の月が出るのを待ち迎えてしまったことよ。
古今和歌集 - よみ人しらず
月夜よし夜よしと人に告げやらば
来てふに似たり待たずしもあらず
月夜がよい、よい夜だとあの人に言い送ったなら、来てくださいと言うのに似ている。とはいえ、待っていないわけでもない。
古今和歌集 - よみ人しらず
津の国のなには思はず山城の
とはにあひ見むことをのみこそ
摂津の国の難波ではないが、ほかの何事も思わない。山城の鳥羽ではないが、永久にあなたと逢い続けることだけを思っている。