古典和歌stream

古今和歌集 - 伊勢

夢にだに見ゆとは見えじ朝な朝な
我が面影に恥づる身なれば

せめて夢の中でさえ、あなたに姿を見せるとは思われまい。毎朝毎朝、鏡に映る自分の顔かたちに恥じ入るわが身なのだから。

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古今和歌集 - よみ人しらず

石間ゆく水の白波立ち返り
かくこそは見めあかずもあるかな

石の間を流れていく水の白波が繰り返し立ち返るように、何度でもこうして逢いたいものだ。いくら逢っても飽きることがないことよ。

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古今和歌集 - よみ人しらず

伊勢の海人の朝な夕なにかづくてふ
みるめに人をあくよしもがな

伊勢の海人が朝に夕に潜って採るという海松布ではないが、逢う機会を重ねて、あの人に飽き足りるすべがあればよいのに。

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古今和歌集 - 紀友則

春霞たなびく山の桜花
見れどもあかぬ君にもあるかな

春霞がたなびく山の桜の花のように、いくら見ても見飽きることのないあなたであることよ。

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古今和歌集 - 清原深養父

心をぞわりなきものと思ひぬる
見るものからや恋しかるべき

心というものを、道理に合わないものだと思ったことだ。逢っているのに、恋しく思うはずがあろうか。

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古今和歌集 - 凡河内躬恒

かれはてむ後をば知らで夏草の
深くも人の思ほゆるかな

草が枯れ果てるように、やがて離れてしまうだろう後のことも知らずに、夏草が深く茂るように、深くあの人のことが思われることだ。

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古今和歌集 - よみ人しらず

飛鳥川淵は瀬になる世なりとも
思ひ初めてむ人は忘れじ

飛鳥川の深い淵が浅い瀬に変わるように、移り変わりの激しい世の中であっても、ひとたび思いはじめた人のことは忘れまい。

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古今和歌集 - よみ人しらず

思ふてふ言の葉のみやあきを経て
色も変はらぬものにはあるらむ

「あなたを思う」という言の葉だけが、秋を経て木の葉が色づくように心が飽きた後も、色の変わらないものなのだろうか。

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古今和歌集 - よみ人しらず

さむしろに衣片敷き今宵もや
我を待つらむ宇治の橋姫

狭い筵に自分の衣だけを敷いて、今夜もまた私を待っているのだろうか、宇治の橋姫は。

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古今和歌集 - よみ人しらず

君や来む我や行かむのいさよひに
真木の板戸もささず寝にけり

あなたが来るだろうか、私が行こうかとためらっているうちに、十六夜の月の夜は更け、真木の板戸も閉ざさずに寝てしまったことよ。

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古今和歌集 - 素性

今来むと言ひしばかりに長月の
有明の月を待ち出でつるかな

今すぐ行くとあなたが言ったばかりに、それを信じて待つうちに、九月の長い夜を過ごし、有明の月が出るのを待ち迎えてしまったことよ。

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古今和歌集 - よみ人しらず

月夜よし夜よしと人に告げやらば
来てふに似たり待たずしもあらず

月夜がよい、よい夜だとあの人に言い送ったなら、来てくださいと言うのに似ている。とはいえ、待っていないわけでもない。

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古今和歌集 - よみ人しらず

君来ずは閨へも入らじ濃紫
我が元結に霜は置くとも

あなたが来ないなら寝室へも入るまい。濃い紫の私の元結に霜が置こうとも。

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古今和歌集 - よみ人しらず

宮城野のもとあらの小萩露を重み
風を待つごと君をこそ待て

宮城野の根元がまばらな小萩が、露が重いので、それを吹き払ってくれる風を待つように、私はあなたを待っているのだ。

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古今和歌集 - よみ人しらず

あな恋し今も見てしか山がつの
垣ほに咲ける大和なでしこ

ああ恋しい。今すぐにでも逢いたいものだ。山里に住む者の垣根に咲いている大和撫子のような、あの愛しい人に。

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古今和歌集 - よみ人しらず

津の国のなには思はず山城の
とはにあひ見むことをのみこそ

摂津の国の難波ではないが、ほかの何事も思わない。山城の鳥羽ではないが、永久にあなたと逢い続けることだけを思っている。

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