古典和歌stream

山家集 - 西行

流れゆく水に玉なすうたかたの
あはれあだなるこの世なりけり

流れてゆく水の上に玉のように浮かぶ泡のように、ああ、はかないこの世であることよ。

詳細を見る

山家集 - 西行

消えぬめるもとの雫を思ふにも
誰かは末の露の身ならぬ

消えてしまったらしい根元の雫を思うにつけても、誰が葉末の露のようにはかない身でないことがあろうか。

詳細を見る

山家集 - 西行

送り置きて帰りし野辺の朝露を
袖に移すは涙なりけり

亡き人を送り置いて帰ってきた野辺の朝露を、袖に移しているのは、実は涙であったよ。

詳細を見る

山家集 - 西行

船岡の裾野の塚の数添へて
昔の人に君をなしつる

船岡の裾野にある塚の数をまた一つ増やして、あなたを昔の人にしてしまったことだ。

詳細を見る

山家集 - 西行

あらぬ世の別れは今日ぞ憂かりける
浅茅が原を見るにつけても

この世ならぬあの世へと隔たる別れは、今日こそつらく思われることだ。浅茅の原を見るにつけても。

詳細を見る

山家集 - 西行

後の世を訪へと契りし言の葉や
忘らるまじき形見なるべき

後世を弔ってくれと約束した言葉こそが、忘れることのできない形見となるのであろう。

詳細を見る

山家集 - 西行

後れゐて涙に沈む古里を
魂の影にもあはれとや見ん

後に残されて涙に沈んでいる故郷の家を、亡き人の魂も、哀れと見ていることだろうか。

詳細を見る

山家集 - 西行

跡を訪ふ道にや君は入りぬらん
苦しき死出の山へかからで

残された人々の弔いによる道に、あなたは入ってしまったのだろうか。苦しい死出の山路にはかからないで。

詳細を見る

山家集 - 西行

名残さへほどなく過ぎばかなし世に
七日の数を重ねずもがな

故人の名残さえほどなく過ぎ去ってしまうのならば悲しい。この世で七日ごとの法事の数を重ねずにいたいものだ。

詳細を見る

山家集 - 西行

跡偲ぶ人にさへまた別るべき
その日をかねて散る涙かな

故人の跡を偲ぶ人々とさえも、また別れねばならないその日を前もって思って、こぼれ散る涙であることよ。

詳細を見る

山家集 - 西行

桜花ちりちりになるこのもとに
名残を惜しむ鶯の声

桜の花が散り、人々も散り散りになってゆく木の下で、名残を惜しんで鳴く鶯の声であることよ。

詳細を見る

山家集 - 藤原脩範

散る花はまた来ん春も咲きぬべし
別れはいつかめぐり逢ふべき

散る花は、また来る春にもきっと咲くだろう。しかし人との別れは、いつめぐり逢うことができるのだろうか。

詳細を見る

山家集 - 西行

あはれ知る空も心のありければ
涙に雨を添ふるなりけり

哀れを知る空にも心があったので、人々の涙に、雨を添えて降らせているのであった。

詳細を見る

山家集 - 院少納言局

あはれ知る空にはあらじわび人の
涙ぞ今日は雨と降るらん

哀れを知る空のせいではあるまい。悲しみに沈む人々の涙が、今日は雨となって降っているのだろう。

詳細を見る

山家集 - 西行

今朝いかに思ひの色のまさるらん
昨日にさへもまた別れつつ

今朝はどれほど悲しみの思いの色が深まっていることだろう。昨日までもまた、人々と別れて。

詳細を見る

山家集 - 藤原脩範

君にさへたち別れつつ今日よりぞ
慰む方はげになかりける

あなたにまで別れてしまって、今日からは、心を慰める手だてが本当になくなってしまったことだ。

詳細を見る