古典和歌stream

山家集 - 西行

波高き世を漕ぎ漕ぎて人はみな
船岡山を泊りにぞする

波の高い世の中を漕ぎに漕いで渡って、人はみな、最後には船岡山を泊まりとすることだ。

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山家集 - 西行

死にて伏さん苔の筵を思ふより
かねて知らるる岩陰の露

死んで横たわるであろう苔の筵のことを思うと、そのときの寂しさが前もって知られる、岩陰に置く露であることよ。

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山家集 - 西行

露と消えば蓮台野にを送りおけ
願ふ心を名にあらはさん

私が露と消えたならば、蓮台野に送っておいてほしい。極楽往生を願う心を、その地の名に表そう。

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山家集 - 西行

木のもとに住みける跡を見つるかな
那智の高嶺の花を尋ねて

花山院が桜の木の下に住まわれた跡を見たことだ。那智の高嶺の花を尋ねて来て。

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山家集 - 西行

いとどいかに西へ傾く月影を
常よりもげに君慕ふらん

どれほどいっそう、西へと傾いてゆく月の光を、あなたはいつもよりも深く慕っていることだろう。

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山家集 - 待賢門院堀河

西へ行くしるべと頼む月影の
そらだのめこそかひなかりけれ

西方浄土へ行く道しるべと頼りにしている月の光が、空からあてにさせただけで、甲斐のないことであった。

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山家集 - 西行

さし入らで雲路をよきし月影は
待たぬ心ぞそらに見えける

差し込まずに雲の通い路を避けて通った月の光は、あなたが待っていないお心が、空にはっきりと見えたからである。

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山家集 - 西行

広むらん法には逢はぬ身なりとも
名を聞く数に入らざらめやは

あなたが広めようとしている仏法の場に居合わせない身であっても、その評判を聞く人々の数に入らないことがあろうか。

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山家集 - 寂超

伝へ聞く流れなりとも法の水
汲む人からや深くなるらん

人づてに聞く末流であっても、仏法の水は、汲む人の心によって深くなるのであろう。

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山家集 - 生光

寺造るこの我が谷に土埋めよ
君ばかりこそ山も崩さめ

寺を造るこの私の谷に、土を埋めてください。あなたほどの人だけが、山をも崩すことができるでしょう。

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山家集 - 西行

山崩すその力ねは難くとも
心たくみを添へこそはせめ

山を崩すほどの力は私にはとても難しいけれども、心の工夫を添えて、お手伝いはいたしましょう。

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山家集 - 西行

連なりし昔に露も変はらじと
思ひ知られし法の庭かな

釈迦の説法の座に人々が連なった昔と少しも変わらないだろうと、思い知らされた法会の庭であったことよ。

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山家集 - 西行

いにしへに漏れけんことの悲しさは
昨日の庭に心ゆきにき

釈迦の説法の昔に漏れてしまったであろうことの悲しさは、昨日の法会の庭で心が晴れ、満たされたことだ。

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山家集 - 西行

消えぬべき法の光の灯火を
かかぐる和田の泊りなりけり

消えてしまいそうな仏法の光の灯火を、高く掲げる和田の泊まりであることよ。

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山家集 - 西行

浅からぬ契りのほどぞくまれぬる
亀井の水に影映しつつ

浅くない仏との宿縁のほどが、自然と汲み取られることだ。亀井の水を汲み、そこに自分の姿を映しながら。

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山家集 - 院

有り難き法にあふぎの風ならば
心の塵を払へとぞ思ふ

めったに出会えない尊い仏法に逢う、その扇の風であるならば、心の塵を払ってほしいと思う。

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