古典和歌stream

山家集 - 西行

休むべき宿を思へば中空の
旅も何にか苦しかるべき

休むことのできる宿があると思えば、道半ばの旅も、どうして苦しいことがあろうか。

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山家集 - 西行

おのづから清き心に磨かれて
玉ときかくる法を知りぬる

おのずから清らかな心に磨かれて、衣の裏に掛けられていた宝玉を解き明かす仏法を知ったことだ。

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山家集 - 西行

いさぎよき玉を心に磨き出でて
いはけなき身に悟りをぞ得し

清らかな宝玉を心のうちに磨き出して、幼い身でありながら悟りを得たことだ。

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山家集 - 西行

これやさは年積もるまで樵りつめし
法にあふごの薪なりける

これがそれなのか、年が積もるまで樵り集めて、仏法に出会うために天秤棒で担った薪というのは。

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山家集 - 西行

いかにしてきくことのかくやすからん
あだに思ひて得ける法かは

どうして今、法華経を聞くことがこれほどたやすいのだろう。釈迦がいい加減に思って得た法ではないのに。

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山家集 - 西行

天雲の晴るるみ空の月影に
恨み慰む姨捨の山

天の雲が晴れわたる空の月の光によって、恨みも慰められる姨捨の山であることよ。

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山家集 - 西行

いかにして恨みし袖に宿りけん
出でがたく見し有明の月

どのようにして、恨んで涙に濡れていた袖に宿ったのだろう。出るのを待ちかねて見た有明の月の光が。

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山家集 - 西行

鷲の山月を入りぬと見る人は
暗きに迷ふ心なりけり

霊鷲山の月が沈んでしまったと見る人は、暗闇に迷っている心なのであった。

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山家集 - 西行

悟り得し心の月の現れて
鷲の高嶺にすむにぞありける

悟りを得た心の月が現れて、仏は今も霊鷲山の高嶺に住み、澄みわたっているのであった。

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山家集 - 西行

雲晴るる鷲の御山の月影を
心澄みてや君眺むらん

雲の晴れた霊鷲山の月の光を、心も澄みわたって、亡き君は今ごろ眺めていることだろうか。

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山家集 - 西行

鷲の山誰かは月を見ざるべき
心にかかる雲し晴れなば

霊鷲山の月を、誰が見ないことがあろうか。心にかかる雲さえ晴れたならば。

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山家集 - 西行

行く末のためにと説かぬ法ならば
何か我が身に頼みあらまし

もし後の世の人々のためにと説かれた法でなかったならば、どうして私の身に頼みとするものがあろうか。

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山家集 - 西行

散り敷きし花のにほひの名残多み
立たま憂かりし法の庭かな

一面に散り敷いた花の美しさの名残が多いので、立ち去るのがつらかった法会の庭であることよ。

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山家集 - 西行

何事もむなしき法の心にて
罪ある身とは露も思はじ

何事もすべて空であるという仏法の心によって、罪のある身だとは少しも思うまい。

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山家集 - 西行

鷲の山上暗からぬ峰なれば
あたりを払ふ有明の月

霊鷲山は、その上が暗くない峰であるので、あたりの闇を払って照らす有明の月であることよ。

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山家集 - 西行

いかなれば塵に交じりてます鏡
仕ふる人は清まはるらん

どういうわけで、塵に交じっている神の御鏡に、お仕えする人は清められるのだろうか。

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