古典和歌stream

山家集 - 西行

山吹の花咲く井手の里こそは
やしうゐたりと思はざらなん

山吹の花の咲く井手の里こそは、拾い残しの落ち穂のようなものだとは思わないでほしい。

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山家集 - 西行

隙もなく降り来る雨の脚よりも
数限りなき君が御代かな

絶え間なく降ってくる雨脚の数よりも、さらに数限りなく続くわが君の御代であることよ。

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山家集 - 西行

千世経べきものをさながら集むとも
君が齢を知らんものかは

千年を経るはずのものをそっくり集めたとしても、わが君の齢の長さを知ることなどできようか、いやできはしない。

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山家集 - 西行

苔埋む揺るがぬ岩の深き根は
君が千歳を固めたるべし

苔に埋もれた、揺るぎない岩の深い根は、わが君の千年の命を固めているにちがいない。

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山家集 - 西行

群れ立ちて雲居に鶴の声すなり
君が千歳や空に見ゆらん

群れをなして飛び立ち、空高く鶴の鳴く声がするようだ。わが君の千年の命が、空に見えているのだろうか。

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山家集 - 西行

沢辺より巣立ち始むる鶴の子は
松の枝にや移り初むらん

沢辺から巣立ちを始める鶴の子は、松の枝に初めて移り住むのだろうか。

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山家集 - 西行

大海の潮干て山になるまでに
君は変はらぬ君にましませ

大海の潮が干上がって山になるまで、わが君はいつまでも変わらない君でいらっしゃってください。

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山家集 - 西行

君が世のためしに何を思はまし
変はらぬ松の色なかりせば

わが君の御代の長さの手本として、何を思えばよいだろうか。もし変わることのない松の緑の色がなかったならば。

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山家集 - 西行

君が世は天つ空なる星なれや
数も知られぬ心地のみして

わが君の御代は、大空の星なのだろうか。数も知れないほど限りない心地ばかりがして。

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山家集 - 西行

光さす三笠の山の朝日こそ
げに万代のためしなりけれ

光の差す三笠山の朝日こそが、まことに万代までも続く御代の手本であることだ。

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山家集 - 西行

万代のためしに引かん亀山の
裾野の原に茂る小松を

万代まで続く御代の手本として引き抜こう。亀山の裾野の原に茂る小松を。

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山家集 - 西行

数かくる波に下枝の色染めて
神さびまさる住吉の松

数知れず打ち寄せる波に下枝の色を染めて、いっそう神々しさを増してゆく住吉の松であることよ。

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山家集 - 西行

若葉さす平野の松はさらにまた
枝に八千代の数を添ふらん

若葉の萌え出た平野社の松は、さらにまた、その枝に八千代の数を加えていくことだろう。

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山家集 - 西行

竹の色も君が緑に染められて
いくよともなく久しかるべし

竹の色も、わが君の変わらぬ緑に染められて、幾世とも数えきれないほど久しく続くにちがいない。

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山家集 - 西行

千世経べき二葉の松の生ひ先を
見る人いかに嬉しかるらん

千年を経るであろう二葉の松のこれからの成長を見る人は、どんなにか嬉しいことだろう。

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山家集 - 西行

君がため五葉の子の日しつるかな
たびたび千代を経べきしるしに

あなたのために五葉の松で子の日の遊びをしたことだ。幾度も千年を重ねて生きられるしるしとして。

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